不動産を売却した場合、原則としては消費税を支払わなければいけなくなります。消費税に関して言えば平成27年現在8%となっていますが、近い将来10%もしくはそれ以上まで上がる可能性もあります。
となると、少しでも支払う税金を少なくするためには、消費税が上がる前に売ってしまったほうがいいのか、と思う人もいるのではないでしょうか。確かにその時の額だけを考えれば上がる前に売ったほうがいいでしょう。
わずか2%とはいえ、不動産は高額になりますから消費税も差が出てきます。ですが、不動産売却における課税対象は建物だけであり、土地に関しては非課税となっています。
では、マンションを売却するという場合は、建物ですから課税対象になります。ただそれは事業主の場合であり、売主が個人の場合は非課税となっています。そのため、消費税が上がろうと関係ありません。
ただ、不動産会社を介して売却する場合には、仲介手数料を支払うことになり、それに関しては消費税アップは影響します。仲介手数料の上限は売却金額×3%+6万円で算出されます。
仮に5,000万円のマンションを売った場合、仲介手数料は156万円、消費税は8%で124,800円です。これが消費税が10%に上がったら156,000円となり、31,200円消費税が多くなります。細かく言えば消費税が上がる前のほうがお得といえるでしょうが、5,000万円という大金からすれば3万円程度はそこまで気になるくらいでもないでしょう。
ただ、現実的にいえば、買主の気持ちからすれば、不動産を購入する際にはさまざまな諸経費がかかり、それぞれに消費税がかかってきます。ですので、増税前に需要が増えることでしょう。ですので、マンションが高く売れる可能性があります。そういったことから見てもやはり増税前に売ってしまったほうがいいでしょう。